パイドン

ー魂の不死についてー プラトン著 岩波文庫

BC399年春、ソクラテスは「国家公認の神々を拝まず、青年を腐敗させる」という罪で告発され、刑死する。刑死の日の早朝、別れを告げに来た弟子たちと日暮れまで魂の不死について語り合う。「肉体はそれを養うことが避けられないために無数の厄介(愛欲、欲望、恐怖、妄想など)を我々に背負わせる。」とし、哲学者の仕事とは魂を肉体から解放し分離すること「死の練習」である、と弟子の前で淡々と毒杯を呑んだソクラテスの精神から、今なお多くを学べると思います。