クリーンミート

培養肉が世界を変える ポールシャビロ著 ユヴァル・ノア・ハラリ序文 鈴木素子訳 日経BP社

気候変動対策の重要課題として”食”、中でも畜産の問題が挙げられます。牛、豚、鶏などの家畜が出すメタンガスや二酸化炭素は全体の排出量の4分の1を占めるとも言われています。さらに牛など放牧のための森林破壊や貴重な水資源の消費などが環境破壊を促進する一因となっています。それらを解決するための1つの選択肢として植物性由来のフェイクミート、そして細胞を培養する培養肉(クリーンミート)が開発されています。これらの試みはある意味社会的課題をビジネスで解決する挑戦だと思います。しかしこれらの技術が果たして気候変動防止に役立ち、即わたしたち人類の福音となるのでしょうか。楽観視はできません。わたしたち自身の食生活・ライフスタイルの意識改革が最も困難な壁ではないでしょうか。