なぜ世界は存在しないのか

マルクス・ガブリエル著  講談社選書メチエ

現代世界の中で意味のある哲学とは何なのか。ガブリエル氏はそれが「新しい実在論」であり、「すべてを包摂する自己完結した真理など存在せず、むしろさまざまな見方の間を取り持つマネージメントだけが存在する」ことであり、その見方のことを”意味の場”と呼んでいます。現象はすべて絶え間なく変化している、(従って過去にとらわれず)もっと先入観なく、もっと創造的に現象を理解するべく共同で取り組むことが必要、そして私たちは、何を維持すべきで、何を変えるべきかをいっそうよく判断できるようにならなければならない、と指摘します。”固定観念・常識・あたりまえ”、これらを批判的に観る大切さを学びました。